
ジャムウの起源
「ジャムウ(JAMU)」という言葉は、元々、サンスクリット語の「JAPA(魔法による治療)」に由来するといわれます。ジャムウの原材料となる植物の多くは、現地インドネシアでは、普段から食用やスパイスとして使用されているものが多く、特別珍しい薬草というわけではありません。にも関わらず、優れた効き目を発揮するジャムウは、まさに魔法のようなものといえるでしょう。
古くは、ジャムウの効力は、魔法の力を得たシャーマンの力であり、本当に魔法の力と信じられてきましたが、ジャムウには、長年の経験によって編み出された魔法の様なハーブの使い方に秘密があることが分かってきました。その秘密とは一体どんなものでしょうか?ジャムウの核心に触れる前に、まず「ジャムウって何?」という方が大半だと思いますので、ジャムウの概要について簡単にご説明しておきましょう。
ジャムウとは、インドネシアに古来から伝わる民間療法です。ジャムウの起源は、はっきりと分かっていませんが、紀元八世紀頃に作られたジャワ島の有名な仏教遺跡「ボロブドゥール遺跡」に、船に乗ってジャワ島に到着した聖職者に、旅の疲れを癒すため、民家の女性がジャムウを作ってもてなしている石像が見られます。この頃には、ジャワ島の文化にすっかり溶け込み、独自の発展を遂げていたことをうかがわせます。
ジャムウには、インドのアーユルヴェーダと共通する要素が数多くみられます。先の「ボロブドゥール遺跡」よりずっと前に、古代インドのアーユルヴェーダの知識が、元々ジャワ島の熱帯雨林で生活していた土着の人々の信仰・生活の知恵と融合して、ジャムウの原型ができあがっていったようです。
女性が主役のジャムウ
ジャムウの大きな特徴は、女性が主役で、女性が女性のために調合するものであると言う点です。一夫多妻制が認められてきたインドネシアにあって、女性らしく魅力的であることが、女性が人生を切り開く重要な要素であり、すべてのジャムウに当てはまるわけではありませんが、「女性がいかに健康で魅力的になるか」が、ジャムウの大きなテーマであったといえるでしょう。
ジャムウを調合するのは、女性が多いのですが、そのジャムウの専門家「ドゥクン」の家系では、代々母から娘へとジャムウの調合法が伝えられ、家系ごとに独自のジャムウが受け継がれてきました。この調合方法については、各々の家系ごとに門外不出とされ、すべて口伝で、一人の娘だけに世襲するものとされてきました。それほど、ジャムウは、ジャワの人々にとって、価値あるものだったと言えるでしょう。








